人生の締め括り

祖父がこの世を去りました。
93歳という大往生だったので、寂しさはあるものの、心の整理が出来る死でした。
生前に約束した通り、葬儀では、祖父の生い立ちを手紙にして読みました。
海軍としてフィリピンの熱帯雨林で終戦を迎え、捕虜を経験し、帰国後は、サラリーマン生活を送った祖父。
戦中戦後の大きなギャップを、祖父はどのように受け止めたのか…。
結局、それを直接聞くことはできませんでしたが、葬儀前夜、古いアルバムにヒントがありました。
同僚と芝生に寝転び、無邪気に笑う、渡比前の写真と、疲労とも緊張とも言える影を持った、会社入社当時の写真。
若さと希望に満ち溢れる笑顔は、戦争体験を通して、日本再建という決意と責任感に変わっていったのかもしれません。
どんな向い風にも諦めずに前進し、精一杯生き続けた、祖父の世代。
今と取り巻く環境は異なれど、そんな彼らから学ぶべき点は非常に多く、頭が下がる思いです。

改めて、「おじいちゃん、人生、お疲れ様でした。」